エコキュートを交換しようとカタログを開くと、メーカーごとに聞き慣れない機能の名前が並び、何が違うのか分かりにくいものです。実際のところ、空気の熱でお湯を沸かしてタンクにためる、という基本の仕組みはどのメーカーも同じで、省エネの性能も同じクラスの機種どうしなら大きくは変わりません。メーカーの違いが出るのは、シャワーの勢い、お風呂の配管の手入れ、太陽光発電との連携、寒さへの強さといった「プラスアルファ」の部分です。そして、その得意分野はメーカーごとにはっきりと色が分かれています。この記事では、主要4社、三菱電機・ダイキン・パナソニック・コロナに絞り、それぞれの得意分野と価格帯の傾向を比べて、ご家庭に合う1社を選べるように整理します。タンク容量の選び方や交換費用の内訳は、別の記事で扱っています。
結論:4社の基本性能は同等。優先したいことで選ぶ
エコキュートの主要4社は、同じクラスの機種どうしなら省エネ性や耐久性に大きな差はなく、どこを選んでも基本のお湯の暮らしは成り立ちます。そのうえで、ざっくり言えば、お風呂の手入れや清潔さを重視するなら三菱電機、シャワーの勢いを重視するならダイキン、太陽光発電と組み合わせて電気代を抑えたいならパナソニック、本体の価格を抑えつつ実用十分な機種を選びたいならコロナ、という得意分野の色分けがあります。
価格は、交換工事を含めておおむね40万〜70万円程度が一般的な幅で、高機能な上位の機種では80万円前後になることもあります。メーカーによる差より、同じメーカー内の「ベーシック」か「上位」かの差のほうが大きいので、まずは必要な機能を決め、そのうえでメーカーを比べるのが近道です。
4社の得意分野を一覧で比べる
各社の特徴を、選ぶときに見るべき観点ごとに並べました。どのメーカーにも、ここに挙げた以外の機能や、ベーシックから上位までの機種がありますので、あくまで傾向として見てください。
| メーカー | 得意分野の傾向 | こんな家に向く |
|---|---|---|
| 三菱電機 | お風呂の配管洗浄や、残り湯の熱を生かす機能など、お風呂まわりの充実 | お風呂を毎日ためる、配管の清潔さが気になる |
| ダイキン | 水圧の高い給湯で、シャワーや2階での使用でも勢いを保ちやすい | シャワーの勢いを重視する、2階に浴室がある |
| パナソニック | 太陽光発電との連携や、使い方を学習して沸き上げを調整する機能 | 太陽光発電がある、電気代をとことん抑えたい |
| コロナ | 家庭用エコキュートの草分けで、実用的な機種を手ごろに選びやすい | 費用を抑えたい、基本の機能で十分 |
表の「得意分野」は、各社がとくに力を入れている部分を示したものです。たとえばシャワーの勢いは、ダイキン以外のメーカーにも高い水圧に対応した機種があり、太陽光発電との連携もパナソニックだけのものではありません。メーカーを決める前に、「わが家でいちばん不満に感じていること」を一つ挙げ、それを解決する機能が強いメーカーから見ていくと、比較の軸がぶれにくくなります。
価格帯の傾向についても触れておきます。4社とも、基本の機能に絞ったベーシックな機種から、お風呂や省エネの機能を盛り込んだ上位の機種まで幅広くそろえており、同じメーカーの中でも価格には大きな開きがあります。そのため「このメーカーは高い」「このメーカーは安い」と一概には言えません。ただ、付加機能の多い上位の機種が中心に提案されやすいメーカーと、実用的なベーシックの機種を選びやすいメーカーという違いはあり、後者のほうが総額を抑えやすい傾向があります。見積りを比べるときは、メーカー名ではなく、タンクの容量、フルオートかどうか、高い水圧に対応するかといった条件をそろえて比べることが、価格の差を正しく読む近道です。
三菱電機:お風呂まわりの機能と手入れのしやすさ
三菱電機のエコキュートは、お風呂まわりの機能に力を入れているのが特徴です。浴槽の追い焚き配管を細かな泡で洗浄する機能や、お風呂の残り湯の熱を次のお湯づくりに生かす機能など、毎日お風呂をためる家にうれしい工夫が多く見られます。
追い焚きの配管は見えない部分なので、汚れが気になる方にとって、自動で手入れをしてくれる機能は安心につながります。また、浴槽のお湯の清潔さに配慮した機能を持つ機種もあります。
一方で、こうした機能が充実した上位の機種ほど価格は上がります。シャワー中心で湯船にあまりつからない家では、機能を生かしきれない場合があるため、ベーシックな機種も含めて比べるとよいでしょう。
ダイキン:シャワーの勢いと寒さへの強さ
ダイキンは、空調機器で培ったヒートポンプの技術を持つメーカーで、エコキュートでは水圧の高い給湯に対応した機種がよく知られています。エコキュートはタンクにためたお湯を減圧して使うため、ガス給湯器に比べてシャワーの勢いが弱いと感じることがありますが、高い水圧に対応した機種ではその不満が出にくくなります。
2階に浴室やシャワーがある家、ガス給湯器からエコキュートに替えて勢いが落ちることを心配している家では、有力な候補になります。また、寒冷地向けの機種も展開しており、冬の気温が下がる地域でも検討しやすいメーカーです。
お湯の清潔さに配慮して、追い焚きで循環するお湯に紫外線を当てるような機能を持つ機種もあります。気になる機能は、カタログでベーシックな機種にも付いているかを確認してください。
パナソニック:太陽光発電との連携と賢い沸き上げ
パナソニックのエコキュートは、太陽光発電と組み合わせたときの使い方に強みがあります。昼間に太陽光で発電した電気を使ってお湯を沸かすよう、天気の予報などを参考に沸き上げの時間を調整する機能を持つ機種があり、売電価格が下がった家で、発電した電気を自宅で使い切りたいという方に向いています。
また、家族のお湯の使い方を学習して、必要な分だけ沸かす機能や、浴室に人がいるかを感じ取って保温を調整する機能など、省エネのための細かな制御も特徴です。
太陽光発電がない家でも選べますが、連携の機能を使わない場合は、その分の価格差を払う意味が小さくなります。太陽光発電の有無で、上位の機種を選ぶかどうかを決めるとよいでしょう。
コロナ:家庭用エコキュートの草分けと手ごろな価格
コロナは、家庭用のヒートポンプ給湯機を早い時期に商品化したメーカーとして知られ、長くエコキュートをつくり続けてきました。石油ファンヒーターなど暖房機器のメーカーでもあり、寒い地域での使用を想定した機種も用意しています。
コロナの機種は、基本の機能をしっかり押さえつつ、価格を抑えて選びやすい傾向があります。高い付加機能は要らないが、信頼できるメーカーのエコキュートを手ごろに付けたい、という家に向いています。
付加機能では他の3社に比べて控えめな機種もあるため、配管の自動洗浄や高い水圧といった機能を必ず使いたい場合は、その機能を持つ機種があるかを確認してから選んでください。
メーカー選びの手順と、交換時の確認点
迷ったときは、次の順番で決めると、選ぶ理由のはっきりしたエコキュートになります。
- 手順1 家族の人数から、タンクの容量と、フルオートか給湯専用かを決める
- 手順2 今の不満を一つ挙げる(シャワーが弱い、配管の汚れが気になる、電気代が高いなど)
- 手順3 その不満に強いメーカーを候補にし、ベーシックと上位の両方で見積りを取る
- 手順4 設置場所の寸法と搬入の経路、基礎の状態に合う機種かを確認する
交換のときは、今と同じメーカーにすると、タンクの寸法や配管の位置が合いやすく、工事がスムーズに進む場合があります。一方で、メーカーを変えても一般的には問題なく交換できます。日立、東芝、長府製作所など他にもエコキュートをつくるメーカーがあり、条件によってはそちらも候補になります。
当店では、見積り・現地調査・出張費を無料で承り、設置場所や搬入経路を確認したうえで、工事費込みの明朗価格でご提案しています。エコキュートは補助金の対象になる年度もありますが、内容は年度ごとに変わるため、着工前に確認して申請の代行も承ります。今のエコキュートとリモコンの写真をLINEで送っていただければ概算の見積りをお出しでき、工事には最長10年の工事保証をお付けしています。
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この記事の監修者
屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役
保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級
記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針
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