給湯器の交換を考えると、ほぼ必ず候補に挙がるのがリンナイとノーリツです。どちらも長くガス機器をつくってきた国内メーカーで、家庭用ガス給湯器の多くをこの2社が占めています。「どちらが良いのか」は多くの方が迷う点ですが、同じ号数・同じタイプの機種どうしなら、お湯の出方や耐久性で暮らしが大きく変わるほどの差はない、と考えるのが一般的です。では何で選べばよいのか。違いが出やすいのは、リモコンの使い勝手、スマートフォンとの連携、延長保証の仕組み、そして今の設備との相性といった実務的な部分です。この記事では、この2社に絞って、選ぶときに見るべき点を整理します。
結論:性能の差は小さい。リモコン・保証・今の設備との相性で選ぶ
リンナイとノーリツの給湯器は、同じ号数・同じタイプ・同じエコジョーズ同士で比べれば、基本の性能に大きな差はありません。どちらを選んでも、適切な機種を正しく設置すれば、10年前後しっかり使えるのが一般的です。
選ぶときに差が出るのは、リモコンの画面や操作のわかりやすさ、スマートフォンのアプリでできること、メーカーや販売店の延長保証の内容、そして今の家の配管や暖房設備との組み合わせです。価格は、メーカーの違いよりも、その時々の仕入れ条件や在庫の状況で変わることが多く、「どちらが必ず安い」とは言えません。メーカーにこだわりがなければ、条件の合う機種を幅広く見積もってもらうのが合理的です。
実務で違いが出やすい5つのポイント
カタログでは同じように見える2社の給湯器も、使い始めてから、あるいは交換の段階で違いを感じやすい点があります。代表的なものを表にまとめました。どちらが優れているというより、ご家庭の好みや状況に合うかで判断する項目です。
| 比べる点 | 見るべきこと | 確認の仕方 |
|---|---|---|
| リモコン | 画面の見やすさ、ボタンの数、音声の案内 | ショールームや販売店の実物、カタログの写真 |
| スマホ連携 | 外からのお湯はり、使用量の確認ができるか | 対応する機種と、別に必要な機器の有無 |
| 延長保証 | メーカーの有償延長保証の期間と範囲 | 見積りに保証が含まれているか |
| 機種の幅 | 設置の形、暖房付き、特殊な排気に対応するか | 今の設置条件で選べる機種の数 |
| 部品・修理 | 修理の受付窓口、部品の供給 | 地域の修理対応の体制 |
表の中で、ご家庭ごとの差が最も大きいのはリモコンです。毎日触る部分なので、高齢のご家族がいる家では、文字の大きさや音声の案内のわかりやすさが満足度を左右します。カタログの写真だけでなく、可能であれば実物を見て、押しやすさを確かめるのがおすすめです。
スマホ連携は、帰宅前にお湯はりをしたい、家族の使用量を見たいといった方には便利ですが、使わない方には不要な機能です。対応させるために別売りの機器や無線環境の設定が必要な場合もあるため、本当に使うかどうかで判断してください。
メーカーより先に決めておくべきこと
給湯器選びでは、メーカーを決める前に、次の3つを決めておくと迷いが減ります。この3つが決まれば、候補の機種はかなり絞られ、メーカーの違いは最後の比較だけになります。
- 号数:家族の人数と、同時にお湯を使う場面の多さで決める
- タイプ:給湯専用、オート、フルオートのどれにするか
- エコジョーズにするか:ガス代の節約と、結露水の排水工事の有無で判断する
実際の交換では、「今と同じ号数・同じタイプで、メーカーは在庫のある方で」という選び方も珍しくありません。故障してお湯が使えない状態だと、早く付けられることが何より大事になるためです。リンナイかノーリツかにこだわるより、条件に合う機種をすぐに付けてもらうほうが、暮らしへの影響は小さく済みます。
号数やタイプ、エコジョーズの損得は、それぞれ別の記事で詳しく扱っています。ここでは、メーカー選びがその後の最後の一手である、という順番だけ押さえておいてください。
今の設備との相性:同じメーカーにしたほうがよい場合
多くの場合、給湯器のメーカーを変えても問題はありませんが、今の設備によっては同じメーカーにしておくほうが無難なことがあります。
一つは、床暖房や浴室暖房乾燥機をガスの熱源機で動かしている家です。暖房付きの熱源機を交換する場合、暖房側の機器との組み合わせや、制御の方式に相性があるため、同じメーカーで選ぶと工事がスムーズに進みやすくなります。メーカーを変える場合は、暖房のリモコンや機器側の対応を事前に確認する必要があります。
もう一つは、浴室のテレビやインターホンとリモコンを一体にしているなど、特殊なリモコンを使っている家です。このような場合は、交換後にどのリモコンが使えるかを確認しておかないと、思わぬ機能がなくなることがあります。
一方、給湯専用やオートの一般的な給湯器で、暖房などとつながっていない場合は、メーカーを変えても配管はそのまま使えることがほとんどです。リモコンは新しい給湯器に合わせて交換するのが基本なので、メーカーの違いで工事の内容が大きく変わることはあまりありません。
設置の形によっては選べる機種が絞られる
メーカー選びで意外と大きく効いてくるのが、給湯器の設置の形です。戸建ての外壁に掛ける壁掛け型なら、どちらのメーカーでも選べる機種が多く、比較の自由度が高くなります。一方、マンションの玄関横のパイプシャフト内に収める型、地面に置く据え置き型、排気の向きを変える部材が必要な設置などでは、条件に合う機種の数が限られます。
このような場合、どちらのメーカーにするかを先に決めてしまうと、条件に合う機種がない、あるいは割高な機種しか選べない、ということが起こり得ます。特にマンションでは、パイプシャフトの扉の大きさや、排気が共用廊下に向かうかどうかといった建物側の条件で、使える機種が決まることも少なくありません。
そのため、設置の形が特殊な家ほど、メーカーは「条件に合う方」で選ぶのが現実的です。今の給湯器の型番がわかれば、同じ設置条件で使える後継の機種を両メーカーから探せるので、見積りの際は銘板の写真を用意しておくと話が早く進みます。マンションでは管理組合への工事の申請が必要になることもあり、当店ではその申請のサポートも承っています。
価格を比べるときの注意点
リンナイとノーリツで見積りを比べるときは、本体の値段だけで判断しないことが大切です。同じように見えても、リモコンがセットか別売りか、エコジョーズか標準型か、配管の部材や処分費が含まれているかで、総額が変わります。
また、販売店によって、メーカーの延長保証が含まれる見積りと、含まれない見積りがあります。保証の期間が違えば、10年使ったときの安心感が変わるため、価格と保証をセットで比べるのがおすすめです。
もう一つの注意点は、値引きの大きさに目を奪われないことです。給湯器はメーカーの希望小売価格から大きく割り引いて販売されるのが一般的で、割引率だけでは安いかどうか判断できません。工事費込みの総額で比べると、実際の負担の差がはっきりします。
迷ったときの決め方
条件が同じで、価格もほとんど変わらず、どちらにも決め手がない場合は、次のような基準で決めると後悔が少なくなります。
まず、今のリモコンに慣れているご家族がいるなら、同じメーカーを選ぶと操作の戸惑いが少なくなります。特に高齢のご家族がいる家では、ボタンの配置や音声の案内が似ていることが安心につながります。次に、在庫と工事の早さです。お湯が使えない状態なら、早く付けられる方を選ぶのが現実的です。最後に、保証の内容です。延長保証の範囲が広い方を選ぶと、長く使ううえでの備えになります。
当店では、見積り・現地調査・出張費を無料で承り、メーカーにこだわらず、ご家庭の条件に合う機種を工事費込みの明朗価格でご提案しています。給湯器は在庫と工事枠によって最短即日での交換も可能で、工事には最長10年の工事保証をお付けしています。今の給湯器の銘板とリモコンの写真をLINEで送っていただければ、概算の見積りもお出しします。
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この記事の監修者
屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役
保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級
記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針
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