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住まいと暮らし方で変わるリフォームの考え方

|アクアデポ 大和・藤沢店

住まいと暮らし方で変わるリフォームの考え方

同じ「浴室が寒い」という相談でも、築十年のマンションと築四十年の戸建てでは、まったく別の答えになります。前者は浴室暖房で解決することが多いけれど、後者は浴槽そのものの断熱や、そもそも土台が傷んでいないかの確認から始まる。リフォームに定価がないと言われる本当の理由は、材料費ではなく、この「家ごとの条件」の違いです。この記事では、住まいのタイプ・築年数・家族の状況という三つの軸で、判断がどう変わるかを整理します。ご自分の家がどこに当てはまるかを見ながら読んでみてください。

戸建てとマンション。何がどう違うか

いちばん大きな違いは、自由度です。戸建ては、構造に関わらない範囲であれば、かなり自由に変えられます。浴室の位置を動かす、窓を増やす、給湯器を別の場所に移す。マンションは、そのほとんどができません。

マンションで動かせないものを挙げると、まず排水の位置。床下の配管には勾配が必要で、この勾配が取れる範囲でしか水まわりを動かせません。次に、パイプスペース(配管の縦のシャフト)。ここは共用部なので触れません。それから、窓・玄関ドア・バルコニーはすべて共用部で、これも住戸側では変えられない。給湯器も、設置されている場所とサイズ、排気の方向がほぼ決まっています。

その代わり、マンションには工事が楽な面もあります。躯体がしっかりしているので下地の腐食が少なく、解体してみたら大変なことになっていた、という事態が戸建てより起きにくい。

マンションで最初にやることは、管理規約の確認です。工事可能な曜日と時間、床材の遮音等級(LL-45などの指定)、工事の申請書の提出期限、養生の範囲。ここを飛ばして着工すると、あとで管理組合から止められることがあります。うちは申請書類の作成もお手伝いしています。

項目戸建てマンション
水まわりの移動構造次第で可能排水の勾配が取れる範囲のみ
窓・玄関ドア変更可能(内窓も可)共用部のため不可(内窓は室内側なので可)
給湯器設置場所の変更も可能設置場所・サイズ・排気方向が固定
工事の時間帯近隣配慮のみ管理規約で指定
床材自由遮音等級の指定あり
申請原則不要管理組合への事前申請が必要

築年数で見る、優先順位の変わり方

築年数は、単なる古さの指標ではなく、設備の寿命が一斉に来るタイミングを教えてくれる数字です。

築十年から十五年。給湯器が最初の交換時期を迎えます。水栓のパッキンも劣化し始める頃。この時点では建物本体はまだ元気なので、設備の入れ替えだけで済みます。

築二十年から二十五年。ここが最初の山です。給湯器は二回目、トイレ・洗面台・キッチンの設備が寿命を迎え、浴室のコーキングやパッキンが傷んできます。この時期に水まわりを一斉に見直す方が多く、四点パックのご相談がいちばん多いのもこの年代です。

築三十年から四十年。設備だけでなく、給排水管そのものの寿命が視野に入ります。鉄管を使っている時代の建物は、内部が錆で細くなり、水の出が悪くなる。浴室が在来工法(タイル張り)の場合は、下の土台が傷んでいる可能性があり、ユニットバスへの入れ替え工事のときに一緒に補修することになります。

築四十年を超えたお宅では、リフォームか建て替えか、という判断も出てきます。ここはお金の話だけでなく、あと何年住むか、お子さんが継ぐか、という人生の話になるので、こちらから軽々に「建て替えたほうがいい」とは申し上げません。ただ、リフォームでどこまでできるか、いくらかかるかの数字は正直にお出しします。判断の材料としてお使いください。

賃貸とオーナー。立場で変わる話

賃貸にお住まいの方から、設備が壊れたというご相談をいただくことがあります。原則として、給湯器やトイレ、エアコンといった建物に付帯する設備の故障は、大家さんまたは管理会社の負担で修理されるべきものです。まずそちらへご連絡ください。ご自分で手配して支払ってしまうと、あとから請求できないことがあります。

一方、賃貸物件のオーナー様からのご相談も、うちは多くいただきます。空室対策として水まわりを新しくしたい、というものです。この場合、判断基準が住まいのリフォームとは変わります。入居者に選ばれるかどうか、と、回収できるかどうか。

実感として、空室期間の短縮に最も効くのは、浴室と洗面所です。内見に来られた方は、必ず水まわりを見ます。逆に、キッチンのグレードを上げても賃料にはあまり反映されにくい。ですので、限られた予算なら浴室と洗面所から手を付けることをおすすめしています。

それから、退去のたびに部分的に直すより、まとめて一度やり直すほうが、長期では安く済みます。工事のたびに空室期間が発生しますから。

家族の変化に合わせる。介護と子育て

リフォームのきっかけとして最も切実なのが、ご家族の状況の変化です。

ご高齢の方が同居される、あるいはご自身が使いにくくなってきた場合、優先すべきは段差と手すり、そして浴室です。統計上、家庭内の事故で亡くなる方は交通事故より多く、その多くが浴室と階段で起きています。原因の上位が、冬場の急激な温度差によるヒートショックと、転倒。

対策としては、浴室暖房の設置、脱衣室の暖房、浴槽の跨ぎの高さを下げる、床を滑りにくい材質にする、手すりを付ける、和式便器を洋式にする。このあたりが基本です。手すりや段差解消、和式から洋式への便器交換は、要支援・要介護の認定があれば介護保険の住宅改修が使えます。上限二十万円で自己負担は原則一割。ただし工事の前に申請が必要なので、思い立ったらまずケアマネージャーさんにご相談ください。

子育て世代の場合は、方向性が違います。汚れる前提で、掃除が楽な素材を選ぶ。浴室の床は乾きやすいもの、キッチンの天板は傷が目立ちにくいもの、壁紙は下半分だけ丈夫なもの。そして、洗面台は身長が伸びる前提で、踏み台が入るスペースを確保しておく。数年で使い方が変わるので、作り込みすぎないのがコツです。

  • 浴室暖房 … ヒートショック対策の第一手。8万円〜20万円
  • 手すりの設置 … 下地の位置で付けられる場所が決まる。1か所1.5万円〜3万円
  • 浴槽の跨ぎ … 40センチ以下だと格段に楽になる
  • 和式から洋式 … 介護保険の対象。工事前の申請が必須
  • 掃除が楽な素材 … 子育て世代はここに予算を寄せると満足度が高い

中古住宅を買ったとき、相続した家をどうするか

中古住宅を購入されて、入居前にリフォームというご相談は年々増えています。この場合、絶対におすすめしたいのが、入居前に工事を済ませることです。住みながらの工事は、費用は同じでも負担がまったく違います。特に浴室とキッチンは、使えない期間が生活を直撃します。

購入前にご相談いただければ、内見に同行して「この家をこうするといくらか」の概算をお出しすることもできます。物件価格とリフォーム費用の合計で判断できるので、買ってから「思ったよりかかる」となるのを防げます。

相続された家については、また別の判断が要ります。住むのか、貸すのか、売るのか。売る場合は、リフォームしてから売るより、そのまま売って買主に自由に直してもらうほうが、結果的に手取りが多くなるケースがよくあります。貸す場合は水まわりを直す価値がある。住む場合は、いま挙げてきた築年数の話がそのまま当てはまります。

どのケースでも、まず現状を正確に知ることから始めてください。どこが傷んでいて、直すのにいくらかかるのか。うちは現地調査とお見積りを無料でお受けしています。数字が出てから考えても、遅くありません。

住みながらやるか、仮住まいをするか

工事のあいだ、どこで暮らすか。これは費用と同じくらい、実際の負担を左右する問題です。

水まわりを一箇所ずつ順番にやる場合、ほとんどのお宅は住みながらで大丈夫です。トイレは半日から一日、洗面台も一日、キッチンは二日から四日。キッチンが使えない数日は、簡易のコンロと電子レンジがあれば意外となんとかなります。うちは工事のあいだ、洗い物ができるように仮設の水栓を用意することもあります。

問題は浴室です。ユニットバスの入れ替えは、四日から七日かかります。そのあいだ、家の風呂は使えません。近くの銭湯やスーパー銭湯に通っていただくか、ご実家やご親族のところで入らせてもらうか。大和にも藤沢にも入浴施設はありますので、着工前に場所と営業時間をお調べしておくことをおすすめします。回数券を買われる方も多いです。

全面的なリノベーションで、水まわりも間取りも同時に、という場合は、仮住まいを検討する価値があります。工期が一か月を超えると、住みながらの負担はかなりのものになる。ただ、仮住まいには家賃と引っ越し代が二回分かかりますので、工事費に数十万円が上乗せされる計算です。

判断の基準としては、工期が二週間を超えるか、水まわりが二箇所以上同時に止まるか。このどちらかに当てはまるなら、一度仮住まいの費用も出して比べてみてください。

それから、住みながらの工事では、生活動線を職人と共有しておくことが大事です。何時から入って何時に出るか、どこを通るか、トイレを貸すか。ここを最初に決めておくと、お互いに気を遣わずに済みます。

  • トイレ・洗面台の交換 … 住みながらで問題なし
  • キッチン … 2〜4日。簡易コンロと電子レンジで乗り切れる
  • 浴室 … 4〜7日。入浴施設の場所と営業時間を事前に調べておく
  • 全面リノベ … 1か月超なら仮住まいの費用も出して比較を
  • 着工前に、職人の出入り時間と通る場所を決めておくと楽

ペットと、在宅で仕事をされている方へ

最近ぐんと増えたご相談が、この二つです。どちらも工事の進め方に影響しますので、遠慮なく最初に言ってください。

ペットがいらっしゃる場合、いちばん気を付けるのが脱走です。工事中は玄関や窓を開けたままにする時間が長い。着工前に「この部屋には入らない」「この時間は閉めておく」といった取り決めをします。猫ちゃんの場合は、一部屋を完全に隔離していただくのが確実です。

音と匂いも問題になります。解体の振動と、接着剤やコーキングの匂い。犬や猫は人間よりずっと敏感なので、日中だけどこかに預けられるなら、そのほうがストレスがありません。

床材を選ぶときも、ペットのいるお宅は少し話が変わります。滑りにくいもの、傷が付きにくいもの、粗相が染み込まないもの。ペット向けの床材は各メーカーが出していて、一般の商品と価格差もそれほど大きくありません。

在宅ワークの方については、はっきり申し上げると、音の出る作業のある日は家にいないほうがいい。解体と、床の張り替えのときの音は、オンライン会議ができるレベルではありません。ですので、工程表をお渡しするときに「この日は音が大きい」という印を付けています。その日に合わせて外の予定を入れていただければ、お互いに気が楽です。

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この記事の監修者

屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役

保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級

記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針

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FAQ

よくあるご質問

Q.マンションでも浴室やキッチンの位置を変えられますか?

A.排水の勾配が取れる範囲でのみ可能です。床下の配管には傾斜が必要なため、移動できる距離が限られます。またパイプスペースは共用部なので触れません。まず管理規約を確認し、現地で床下の状況を見てから判断します。

Q.築何年くらいで水まわりを見直すべきですか?

A.築二十年から二十五年が最初の山です。給湯器の二回目の交換時期と、トイレ・洗面台・キッチンの寿命が重なります。築三十年を超えると給排水管そのものの寿命も視野に入るため、設備だけでなく配管の状態も含めて確認します。

Q.賃貸ですが給湯器が壊れました。自分で手配していいですか?

A.まず大家さんか管理会社にご連絡ください。建物に付帯する設備の故障は原則としてオーナー負担です。ご自分で手配して支払ってしまうと、あとから請求できないことがあります。

Q.介護のためのリフォームに補助はありますか?

A.要支援・要介護の認定があれば、介護保険の住宅改修が使えます。手すりの設置、段差の解消、和式から洋式への便器交換などが対象で、上限二十万円、自己負担は原則一割です。工事の前に申請が必要なので、ケアマネージャーさんにご相談ください。

Q.中古住宅を買う前に相談できますか?

A.できます。内見に同行して、この家をこう直すといくらかかるかの概算をお出しします。物件価格とリフォーム費用を合計して判断できるので、購入後に想定外の出費が出るのを防げます。工事は入居前に済ませるのが、費用は同じでも負担が段違いに軽くなります。

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