夜、シャワーを浴びようとしたらお湯が出ない。エコキュートはタンクにためたお湯を使う仕組みなので、ガス給湯器とはお湯が出なくなる理由が少し違います。いちばん多いのは、タンクのお湯を使い切ってしまう湯切れで、これは故障ではありません。ほかにも、地域の断水、冬の配管の凍結、停電、そして本体の故障と、原因はいくつかあります。原因によって、待てば直るもの、自分で操作すれば直るもの、点検が必要なものに分かれます。この記事では、エコキュートでお湯が出ない時に、どこから確かめればよいかを順番に説明します。
結論:水が出るか、残湯量、エラー表示の3つで見分ける
エコキュートのお湯が出ない時は、まず蛇口を水側にして水が出るか、リモコンの残湯量の表示、エラー番号の表示の3つを確かめてください。水も出なければ断水か凍結、水は出て残湯量が空なら湯切れ、エラー番号が出ていれば本体の異常の可能性が高いと見分けられます。
この3つは、どれもリモコンと蛇口だけで確かめられ、数分で済みます。慌てて業者に連絡する前に、まずここから始めましょう。
3つの確認から分かること
確かめた結果の組み合わせと、考えられる原因を表にまとめました。
| 水は出るか | 残湯量の表示 | エラー表示 | 考えられる原因 |
|---|---|---|---|
| 出ない | 残っている | なし | 地域の断水、家の止水栓、配管の凍結 |
| 出る | 空・ほぼ空 | なし | 湯切れ(お湯の使いすぎ) |
| 出る | 残っている | なし | 混合水栓の不具合、給湯側の配管の凍結 |
| 出る | 問わない | あり | 本体やヒートポンプの異常 |
| 出る | 表示が消えている | 表示なし | 停電、ブレーカーの遮断(お湯は出ても温度調節やお湯はりができない) |
表の中で、自分で直せる可能性が高いのは湯切れと、停電・ブレーカーの遮断です。断水と凍結は、多くの場合待つことで解消します。エラー表示がある場合だけは、番号を控えて点検を依頼する流れになります。
湯切れの時は「沸き増し」で取り戻す
湯切れは、タンクにためたお湯を一日のうちに使い切ってしまう状態です。来客が多かった、家族がそれぞれ長くシャワーを使った、浴槽のお湯はりを何度もやり直した、といった日に起きやすくなります。
エコキュートの多くは、リモコンの「沸き増し」の操作で、すぐにお湯をつくり足すことができます。ただし、タンクのお湯が使える温度まで沸くには時間がかかり、量にもよりますが数十分から1時間以上かかることもあります。また、沸き増しは昼間や夕方の電気料金で運転するため、深夜にまとめて沸かすよりも電気代が高くなります。
湯切れが何度も起きる場合は、リモコンの沸き上げの設定を見直すのが先です。省エネを優先する設定になっていると、沸かすお湯の量が少なめになります。季節や家族の予定に合わせて、多めに沸かす設定に切り替えると、湯切れを減らせます。それでも足りない場合は、タンクの容量が家族の使い方に合っていない可能性もあります。容量の選び方は別の記事で詳しく扱っています。
断水の時と、断水が終わった後の注意
蛇口から水も出ない時は、まず地域の断水を疑います。工事の予定はポストに入るお知らせや自治体の情報で、事故による断水は近所の家の様子で確かめられます。家だけが止まっている場合は、敷地内の水道メーターの近くにある止水栓が閉まっていないかも見てください。
エコキュートで気をつけたいのは、断水が終わった後です。水道の配管に空気が入っていたり、にごった水が流れてきたりするため、すぐにエコキュートのお湯を使うと、タンクや部品に負担がかかることがあります。断水が終わったら、まず台所などの蛇口の水側を開けて、空気とにごりが出なくなるまで流し、その後でお湯側を少しずつ開けるのが一般的な手順です。細かな操作は機種によって違うため、取扱説明書の断水時の項目を確かめてください。
断水の間も、タンクの中にはお湯がたまっています。災害で断水が長引く時は、タンクの下部にある非常用の取水栓から、生活用水として水を取り出せる機種が多くあります。いざという時のために、取水栓の位置と使い方を一度確かめておくと安心です。
冬の朝にお湯が出ないのは凍結を疑う
冷え込んだ朝にお湯だけ出ない、あるいは水もお湯も出ない場合は、配管の凍結が考えられます。エコキュートはタンクとヒートポンプ、そこから家の中へ続く配管が屋外を通るため、ガス給湯器と同じように寒さの影響を受けます。
凍結した時は、気温が上がって自然に溶けるのを待つのが基本です。熱湯をかけると、配管や部品が急な温度変化で割れるおそれがあります。早く溶かしたい場合は、凍っている配管にタオルを巻き、その上からぬるま湯をゆっくりかける方法がありますが、電気部品に水がかからないよう注意が必要です。
寒波の予報が出ている夜は、浴槽に残り湯を残しておくと、機種によっては自動で配管にお湯を循環させて凍結を防ぐ機能が働きます。また、お湯側の蛇口から細く水を出し続けておくのも、配管の凍結予防として一般的な方法です。
本体の故障を疑うサイン
水は出る、残湯量もある、それでもお湯が出ない、あるいはエラー番号が出ている。この場合は本体の異常を疑います。故障の前ぶれとして多いのは、次のような変化です。
- ヒートポンプが夜に動いている音がしなくなった
- 沸き上げたはずなのに、朝の残湯量が少ない
- お湯の温度が安定せず、ぬるくなったり熱くなったりする
- タンクやヒートポンプの下が、いつも濡れている
- エコキュートの回路のブレーカーが、たびたび落ちる
エラー番号はメーカーごとに意味が違うので、取扱説明書かメーカーのホームページで確かめ、番号を控えて点検を依頼してください。ブレーカーが何度も落ちる場合は、漏電の可能性もあるため、入れ直しを繰り返さずに切ったままにしておきましょう。
停電の後は、電気が戻ってもリモコンの時計がずれたり、沸き上げの設定が初期状態に戻ったりすることがあります。お湯が出ない原因が設定の変化だけということもあるので、停電の後は時刻と沸き上げの設定を確かめてください。
点検を頼む時に伝えること
本体の異常が疑われて点検を頼む時は、次の内容を伝えると、必要な部品の見当がつき、訪問の回数を減らせます。
- タンクとヒートポンプの銘板に書かれたメーカー名・型番・製造年
- リモコンに表示されたエラー番号
- 水は出るか、残湯量はどれくらいか
- お湯が出なくなった時期と、直前の停電・断水・寒波の有無
- ブレーカーが落ちたか、入れ直して戻ったか
- タンクやヒートポンプの下が濡れていないか
エコキュートはタンクとヒートポンプの2つの機械でできていて、銘板もそれぞれに付いています。両方の写真を撮っておくと、交換になった場合にも、今の設置場所に合う機種を選ぶ手がかりになります。タンクの周りに物を置いている場合は、点検の前に片付けておくと作業がスムーズに進みます。
修理で直すか、交換するか
エコキュートの寿命は、一般にタンクで10年から15年ほど、ヒートポンプは使い方によってそれより早く傷むこともあるといわれます。使い始めて10年を過ぎると、メーカーの部品の保有期間が終わりかけていて、修理を頼んでも部品が手に入らないことがあります。また、ヒートポンプの心臓部の故障は、修理費が高くなりがちです。
10年未満で、故障が部品1つにとどまるなら修理を、10年を超えていて故障が重なっているなら交換を前提に考えるのが現実的です。エコキュートの交換は、タンクの容量や機能によりますが、工事費込みでおおむね30万〜70万円程度が目安です。当店のエコキュート交換は24.8万円〜(税込・工事費込み)で、最長10年の工事保証をお付けしています。
交換には補助金を使える場合がありますが、内容は年度ごとに変わるため、着工前に確認することが大切です。当店では補助金の申請代行も行っています。大和市・藤沢市を中心に近隣の市町村まで、見積り・現地調査・出張費は無料で伺いますので、リモコンの表示と本体の銘板の写真をLINEで送っていただければ、概算見積りもお出しします。
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この記事の監修者
屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役
保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級
記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針