「そろそろ家の水まわりが全部古い」というご相談は、築20年を超えたお宅からよくいただきます。このとき悩まれるのが、一度にまとめてやるか、壊れたところから順番にやるかです。結論を先に言えば、4点すべてを数年以内に替えるつもりなら、まとめたほうが金額も手間も軽くなります。ただし全員に当てはまる話ではありません。当店の実際の価格を並べながら、判断のしかたをお伝えします。
まず当店の実際の金額を並べます
比較の土台になるので、先に金額を出します。いずれも工事費を含んだ価格で、当店の水まわり4点パックは仕様によって三段階をご用意しています。
- ベーシック4点セット… 131.6万円〜
- 人気仕様4点セット… 178万円
- こだわり4点セット… 248万円
一方、単品でお申し込みいただく場合の価格は、キッチンリフォームが49.8万円〜、お風呂リフォームが64.8万円〜、トイレ交換が9.8万円〜、洗面台交換が9.8万円〜です。
この単品の最低価格を足し算すると、49.8+64.8+9.8+9.8=134.2万円になります。ベーシックの4点セットは131.6万円ですから、同じ内容でも約2.6万円まとめたほうが安い計算です。
数字の差より大きい「手間の差」
正直にお伝えすると、ベーシック同士の比較では金額差はそれほど大きくありません。2.6万円は工事の規模に対して小さい差です。まとめる本当の利点は、工事にかかる手間が一度で済むことにあります。
4点を別々の時期に頼むと、そのたびに現地調査、見積もり、職人の手配、養生(床や壁を保護する作業)が発生します。お客様の側も、そのたびに立ち会いの日程を空け、内容を確認し、業者とやり取りをすることになります。
4点パックはこれを一回の工程にまとめられるため、その分のコストを価格に反映してお安くご案内しています。逆に言えば、金額の差に見えている2.6万円の裏には、お客様の時間と手間が数回分減っているという効果が乗っています。
仕様を上げていくと差はもっとはっきりします。人気仕様や、こだわり仕様の設備を単品で一点ずつ選んでいくと、パックの価格を超えることが多くなります。
なぜまとめると安くできるのか
「セット割引」という言葉だけだと理由が見えないので、工事の中身から説明します。水まわりの工事で費用がかさむのは、設備そのものの値段だけではありません。
- 現地調査と見積もりの手間… 4回を1回にまとめられます
- 職人の手配… 大工・設備・電気・内装の職人を一度の工程で動かせます
- 養生と片付け… 搬入経路の保護を一度で済ませられます
- 廃材の処分と運搬… まとめて出せるため輸送が減ります
- 設備の仕入れ… 同時に発注するため仕入れの効率が上がります
この一つひとつは数万円単位の話ですが、積み上げると無視できない額になります。安くしているのは設備のグレードを落としているからではなく、工程の重複をなくしているからです。ここは誤解されやすいので、はっきり申し上げておきます。
まとめないほうがよいケース
すべての方にパックをおすすめするわけではありません。次のような場合は、単品で必要なところだけ直すほうが合理的です。
- 4点のうち1〜2点が比較的新しい… まだ使える設備を替えるのは単純に無駄です
- 数年以内に引っ越しや売却を考えている… 回収できない投資になります
- まとまった予算を一度に用意するのが難しい… 無理な資金計画は後で困ります
- 工事のあいだ家を空けられない事情がある… 4点同時は生活への影響が大きくなります
「全部古いから全部替えたい」というお気持ちは分かりますが、現地を見せていただくと「浴室はあと5年は問題なく使えます」といったご案内になることもあります。当店は替える必要のないものを勧めません。
工期と、そのあいだの生活
4点同時の工事は、内容によって一週間から二週間程度が目安です。キッチンと浴室が同時に使えない期間ができるため、そこが一番のご心配になります。
当店では工期中の生活について、近隣の入浴施設のご案内、仮設トイレの手配、どうしても難しい場合の仮住まいのご相談まで対応しています。段取りを事前にお伝えしますので、「いつからいつまで何が使えないか」を工事前にはっきりさせてからお始めいただけます。
逆に単品で4回に分けると、一回ごとの不便は小さくなりますが、不便な期間が4回訪れます。合計するとまとめたほうが短く済むことが多いです。
予算の立て方と補助制度
4点をまとめる工事は金額が大きくなるので、資金の組み方も一緒に考えたほうが失敗しません。
- 設備のグレードは、毎日使う場所から優先して上げる(キッチンと浴室は効果を感じやすい)
- 内装(床・壁)まで含めるかどうかで金額が変わる。あとから内装だけやるのは効率が悪い
- 給湯器の年数が10年を超えていたら、同時に検討したほうが後の工事が減る
- 省エネ設備や断熱に関わる部分は補助制度の対象になることがある
補助制度については補助金の記事をご覧ください。まとめた場合の費用の内訳は水まわりリフォームの費用のすべてに、パックそのものの詳しい比較は4点セットは本当にお得?の記事にまとめています。
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この記事の監修者
屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役
保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級
記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針
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